国際協力

国際協力

 釧路地域では、日本最初のラムサール条約湿地登録(釧路湿原)や自然再生事業、ナショナルトラスト運動など、湿地を守るさまざまな先進的な活動が行われてきました。KIWCは、地元のこのような取り組みを世界各国の湿地保全に役立ててもらうため、開発途上国を対象とした研修・ワークショップの開催や専門家の派遣など、湿地の保全とワイズユース推進のための国際協力を積極的に行っています。

 また、釧路地域の湿地と姉妹湿地提携を結んでいるオーストラリアのハンター河口湿地との交流事業や、釧路での国際会議開催など、湿地・生物多様性保全に関する最新情報の交換・収集・発信に努めるとともに、国境を越えた協力ネットワークを広げています。

湿地保全における国際協力

 世界には、大きな湖や長い川などいくつもの国にまたがる湿地がたくさんあります。このような湿地を守るには、関係する国ぐにが足並みをそろえて、保全に取り組まなくてはなりません。
また、魚や渡り鳥など、一生のうちに、いくつもの湿地を移動する生き物のため、必要なすべての湿地を守るのに、国際的な協力が必要になることもよくあります。そのため、政府やNGOなどによる、国境を超えた湿地保全ネットワークや、共通のルール作りなどが進められています。
 また、湿地を守るためには、

  その湿地に関する正確な情報
  専門的な知識や技術
  法律などの社会のしくみ
  公害を防ぐインフラ整備(下水道やごみ処理など)
  これらを進めるために必要な資金や人材
  そして、その湿地にかかわる人達みんなの「守りたい」という意思

すべてが必要です。しかし、この条件を満たしている国は多くありません。特に開発途上国といわれる国々では、そのほとんどが不足しているのが現状です。そこで、湿地保全の技術や制度が進んでいる国から、その経験と知恵を世界中に伝えるため、研修や専門家の派遣などが行われています。