釧路路湿原国立公園の北端部・茅沼地域を流れる釧路川中流の一部は、1980年代に治水と土地利用を目的として直線化されました。
しかし、1987年に釧路湿原が国立公園に指定され、人々の関心は自然の開発から保全へと向けられるようになりました。また、この頃から、川の直線化による土砂流入が原因とみられる、湿原中心部の乾燥化や植生の変化などの問題が目立つようになってきました。
これらを受け、釧路湿原再生協議会では釧路湿原自然再生事業の一環として、2007年から釧路川の直線化部分約1.6kmを元の流路へ戻す工事を行い、2010年2月に旧河川へ通水、30年ぶりに蛇行が復活しました。
釧路国際ウェットランドセンター(KIWC)では、2010年の通水直後から毎年春と秋の2回、蛇行復元河道とその周辺地域で、市民の皆さんと一緒に環境調査を行っています。
地元の専門家の指導のもと、誰でもできる簡単な方法で、水生生物・植生・堆積土壌・景観について調べ、過去の直線化が河川環境に与えた影響や、蛇行復元後の河岸・河畔の変化を確かめています。
(2010年度は(公財)北海道環境財団より財)「アサヒスーパードライ"うまい!を明日へ!"プロジェクト」による寄付記念助成事業、2011年度からは(公財)河川財団による河川整備基金事業として実施しています)
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