トピックス

  • 2015-11-13 姉妹湿地 > No.33 姉妹湿地提携更新の再調印を行いました。
    釧路湿原、霧多布湿原、厚岸湖及び別寒辺牛湿原とオーストラリアのハンター河口湿地は、湿地の保全とワイズユースで連携することを目的に、1994年に姉妹湿地の提携を行いました。2004年に再調印が行われ、2015年11月6日(金)に、提携の更なる更新がオーストラリアで行われました。
    KIWC理事長である蝦名大也釧路市長がニューサウスウェールズ州・ニューカッスル市を訪問し、同市のマイケル・オズボーン副市長、ポートスティーブンス市のブルース・マッケンジー市長とともに提携更新書にサインし、引き続き湿地の保全のために連携していくことを確認しました。
    また、翌日には湿地の再生事業を行っている団体を訪問し、施設の敷地内で記念植樹を行いました。

  • 2015-11-13 一般向けの活動 > No.32 「みんなで調べる復元河川の環境・2015秋」を開催しました。
    平成27年10月24日(土)に「みんなで調べる復元河川の環境・2015秋」を開催し、釧路川の蛇行復元河道から自然河川に続く「茅沼~スガワラ」間(約5.5km)をカヌーで下りながら、河岸の植生や河畔の景観、動植物などを観察しました。途中で2か所の砂州に上陸し、洲の大きさや地層を調べました。途中雨が降ってきたため、一部の調査と観察を省略し、参加者同士が協力し合い力いっぱいカヌーをこぎ、下船地を目指しました
    下船後は、調査でわかったことや気付いたことをまとめました。天候不良のため、カヌーで釧路川を下っているときの気づきや感じたことを記録することが難しいと思われましたが、参加者からは「ミンクの穴があった」「川の合流地点で、それぞれの河川の川の色が違った」など、次々と報告がありました。
    この調査活動は2010年から毎年夏と秋に行っており、年々、蛇行が復元されたことによる効果や影響がわかってきています。今では、リピーターである地域住民の皆さんが中心となり調査を積極的に引っ張ってくれています。今回新たに参加してくれた皆さんにとっては、復元河川という川を視点に、釧路湿原の環境保全について考える貴重な機会になったようです。

    なお、当初は9月13日(日)に開催予定でしたが、荒天のため10月24日(土)に開催を延期しました。
    また、この調査活動は、公益財団法人河川財団による河川整備基金の助成を受けています。

  • 2015-11-13 国際協力 > No.31 JICA課題別研修「自然・文化資源の持続可能な利用(エコツーリズム)(B)」研修を実施しました。
    2015年9月7日(月)から10月12日(月)まで、カンボジア、フィジー、ガボン、レソト、パプアニューギニア、ソロモン諸島、スリランカ、ベトナム、ジンバブエの9カ国から、観光振興や野生生物保護に携わる行政官やNGO職員10名が参加しました。
    この研修の目的は、地域の自然・文化資源の保全とその持続的利用を可能にするツールとして、地元住民が参画するエコツーリズムの施策を学ぶことです。国際協力機構(JICA)北海道国際センター(帯広)から当センターが研修を受託し、実施しています。
    研修員は然別湖、清水町、霧多布湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原、釧路湿原を訪れ、地域住民が携わる環境や野生生物に配慮したツアーを体験し、農業や牧畜、漁業などの地域産業を、そこに住む地元住民が観光に活かしながら運営している事例について学びました。
    その後、北海道から東京、千葉、京都へ移動し、日本の伝統文化や史跡、里山など、日本の歴史や文化からエコツーリズムの視点を学ぶプログラムを受講し、エコツーリズムの理論・施策に関する講義を受けました。さらに、沖縄では地域住民の視点や経験を活用したエコツーリズムについて、シーカヤックなどの体験を通じて学びました。
    研修員全員は「日本は大変素晴らしい国であり、とても貴重な時間を過ごすことができた」と日本滞在中の体験や経験を絶賛し、帰国の途に着きました。

  • 2015-09-29 アンザリ湿原 > No.30 JICA国別研修「アンザリ湿原環境管理プロジェクト・フェーズⅡ」本邦研修を受け入れました。
    独立行政法人国際協力機構(JICA)がイランのアンザリ湿原で進めている環境管理プロジェクトの一環として、湿原生態管理や流域管理に携わる行政官を対象とした本邦研修が、2015年8月31日から9月17日まで日本各地で行われ、イランから12名の研修員が参加しました。
    9月7日から9月11日まで、研修プログラムが釧路地域で行われ、研修員は2つのグループに分かれて、釧路湿原や釧路湿原周辺の施設を訪問し、自然再生事業や湿原内でのカヌーツアーの運営、周辺市街地におけるごみや下水道の排水処理方法などの事例を学習しました。
    当センターは9月8日に釧路湿原の歴史や保全・適正な利用について、講義と釧路湿原の現地視察を担当しました。視察先の釧路市湿原展望台や温根内木道では、湿原内における施設の役割や運営などの説明について、研修員は積極的に質問しながら、熱心に聞き入っていました。
    9月11日には、釧路地域での研修のまとめとして意見交換会(交流会)が開催され、当センターの職員に加え、釧路湿原の保全に係る地域住民や行政自治体職員も出席し、研修員と活発な意見交換を行いました。最後に、当センター事務局長が総評を述べ、釧路湿原とアンザリ湿原との交流や連携が発展することを祈願し、交流会を締めくくりました。
    なお、この研修は日本工営株式会社がJICAから受託し、実施しています。

  • 2015-08-31 国際協力 > No.29 JICA課題別研修「地域振興に寄与する持続可能な湿地資源の利用法」を実施しました。
    2015年5月25日(月)から7月7日(火)まで、アルバニア、エルサルバドル、フィジー、メキシコ、ウガンダ、マレーシアの6カ国7名の行政官が日本を訪れ「地域振興に寄与する持続可能な湿地資源の利用法」について研修を受けました。
    この研修は環境省の協力によりJICA(国際協力機構)が主催するもので、当センターが研修を受託し、実施しました。
    研修員は東京、千葉、沖縄、富士吉田、栃木、北海道を訪問し、湿原をはじめ、干潟、サンゴ礁、河川、水田まで多様なタイプの湿地について、地域における保全活動や取り組み、産業・教育への活用の方法や工夫などを学びました。ラムサール条約登録湿地の谷津干潟(千葉県)、漫湖(沖縄県)、渡良瀬遊水地(栃木県)、釧路湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原、霧多布湿原(北海道)など、各地で保全活動の担い手や住民、行政関係者と直接対話し、保全に至る経緯や湿地の特色を生かした地域振興(農水産物のブランド化や、観光への利用、環境教育等)の事例を学びました。
    このような様々な体験をもとに、研修員は地域住民による、地域住民のための湿地資源および生物多様性の保全と、持続的な活用を推進する帰国後の活動計画案を作成し、研修の最後に発表しました。